
「X(旧Twitter)でキャンペーンをやってみたいけれど、最近いろいろ変わったと聞いて不安」——そんな担当者の方も多いのではないでしょうか。
先に結論をお伝えします。
Xは今もキャンペーンの拡散力がもっとも強いSNSのひとつです。ただし2025〜2026年にかけて、投稿の上限やAPIの料金、表示のしくみが大きく変わりました。以前と同じやり方のままだと、「思ったより広がらない」「当選連絡が送れない」といったつまずきが起こりやすくなっています。
この記事では、これからXキャンペーンを始める企業の方に向けて、基本の形式から最新の変更点、守るべきルール、実施の流れまでを順番に整理します。
この記事でわかること
- Xキャンペーンの代表的な5つの形式と選び方
- 2025〜2026年の仕様変更で、キャンペーンに影響する4つのポイント
- X公式ガイドラインと法律(景品表示法・ステマ規制)の注意点
- 企画から効果測定までの7ステップ
Xキャンペーンが今も選ばれる3つの理由
1. リポストで一気に広がる
Xの最大の特長は、リポスト(旧リツイート)によって投稿がフォロワー以外にも次々と届くことです。応募条件に「リポスト」を入れるだけで、参加者のフォロワーにもキャンペーンが表示されます。広告費をかけずに認知を広げやすいのは、今もXならではの強みです。
2. 応募のハードルが低い
「フォローしてリポストするだけ」で応募できるため、参加者の手間がほとんどかかりません。応募フォームへの入力が必要な施策と比べて、参加数が集まりやすい傾向があります。
3. リアルタイムの話題に乗りやすい
Xは「いま起きていること」が集まる場所です。季節のイベントや新商品の発売日、テレビ放送の時間などに合わせて実施すると、トレンドと一緒に盛り上がりを作れます。
代表的な5つのキャンペーン形式
目的に合わせて形式を選ぶのが成功の第一歩です。主な形式を表にまとめました。
| 形式 |
応募方法 |
向いている目的 |
| フォロー&リポスト |
アカウントをフォローし、対象の投稿をリポスト |
フォロワー獲得・認知拡大 |
| リプライ・引用投稿 |
質問やお題に返信、または感想を添えて引用 |
ファンとの会話・意見の収集 |
| ハッシュタグ投稿 |
指定のハッシュタグを付けて写真や感想を投稿 |
UGC(利用者の投稿)を増やす |
| インスタントウィン |
応募するとその場で当落が自動返信で届く |
参加数の最大化・話題づくり |
| 診断・クイズ型 |
診断やクイズに答え、結果を投稿して応募 |
商品理解・滞在時間の向上 |
初めての場合は、準備の手間が少ない「フォロー&リポスト」から始めるのがおすすめです。慣れてきたら、リプライやハッシュタグ投稿を組み合わせて「参加者が自分の言葉で発信する」形に広げていきましょう。ハッシュタグ投稿で成果を上げるコツは、
UGCが増えるハッシュタグキャンペーンの成功の法則で詳しく紹介しています。
2025〜2026年の変更点で押さえたい4つのポイント
ここからが、以前の記事や他社の古い事例だけでは分からない部分です。キャンペーンに直接影響する変更を4つに絞りました。
1. 未認証アカウントは「1日50件」まで(2026年5月〜)
2026年5月、認証マークのない無料アカウントが1日に投稿できる件数が、大幅に引き下げられました(投稿は1日50件、返信は1日200件まで)。
当選者への返信や、応募者とのやり取りが多いキャンペーンでは、上限にすぐ届いてしまいます。
主催アカウントは、認証マーク付きの有料プラン(プレミアムビジネスなど)に切り替えておくと安心です。
2. X APIが従量課金に(2026年〜)
抽選ツールやインスタントウィンの多くは、XのAPI(外部サービスとXをつなぐしくみ)を使って応募者を集計しています。2026年に入り、APIの料金体系は「使った分だけ支払う」従量課金が標準になりました。
応募数が多いほど費用がかさむ場合があるため、
ツール会社に「応募数に応じて料金が変わるか」を必ず確認しましょう。見積もりは、想定より多めの応募数で出してもらうのが安全です。
3. 表示のしくみが「量より質」へ(2026年1月〜)
Xは2026年1月、投稿を表示するしくみ(アルゴリズム)の一部を公開しました。いいねやリポストの「数」だけでなく、投稿がじっくり読まれたか、会話が生まれたかといった「質」がより重視される方向です。
そのため、
リポストだけでなく「リプライでひと言答えてもらう」条件を加えると、表示されやすくなる効果が期待できます。
4. 「いいね」が非公開に(2024年6月〜)
他人がどの投稿にいいねしたかは、第三者からは見えなくなりました。一方で、投稿した本人は自分の投稿に誰がいいねしたかを確認できます。「いいねで応募」の形式自体は続けられますが、応募者どうしの盛り上がりは見えにくくなっています。応募条件はリポストやリプライを中心に組み立てるのがおすすめです。
なお、広告でキャンペーンを告知する場合は、広告文にハッシュタグやURLを直接入れられないなどの制限があります。配信前に最新の広告ポリシーを確認してください。
X公式ガイドラインで守るべき5つのこと
Xはキャンペーンの実施ガイドラインを公開しています。違反すると、アカウントの表示が制限されるおそれがあります。
- 複数アカウントでの応募を禁止する:「複数アカウントで応募した場合は当選資格を失う」と明記します。
- 同じ投稿を何度も繰り返させない:「1日に何度でも応募OK」のような条件は設定しないようにします。
- 主催アカウントへのメンションを入れてもらう:応募を通知で確認しやすくなります。
- ハッシュタグは内容に関係するものだけにする:無関係なトレンドワードを付けるのはNGです。
- 法令を守るのは主催者の責任:景品の金額や表示のルールは、自社で確認する必要があります。
法律面の注意点:景品表示法とステマ規制
景品の金額は「応募のしかた」で決まる
フォローとリポストだけで誰でも応募できるキャンペーンなら、景品の金額に法律上の上限はありません。ところが「商品を買った人だけ」「レシートを送った人だけ」のように購入が条件になると、景品表示法の上限がかかります。判定のしかたは、
SNSキャンペーンの景品はいくらまで?景品表示法の上限を解説で詳しくまとめています。
インフルエンサーに頼むなら「PR」表示を
2023年10月から、いわゆる「ステマ規制」が始まりました。企業がインフルエンサーなどに依頼して投稿してもらう場合は、「PR」「広告」など、広告だと分かる表示が必要です。規制の対象は依頼した企業側なので、表示を投稿者任せにせず、依頼時にルールとして伝えておきましょう。
Xキャンペーン実施の7ステップ
- 目的とKPIを決める:フォロワー数、UGCの件数、サイトへの訪問数など、何を増やしたいかを1つに絞ります。
- 形式と景品を選ぶ:目的に合う形式を選び、ターゲットが「欲しい」と思う景品を用意します。自社商品は、商品のファンが集まりやすいのでおすすめです。
- 応募規約を作る:応募期間、応募条件、当選人数、当選連絡の方法、禁止事項(複数アカウントなど)、個人情報の扱いを明記します。
- 主催アカウントを整える:認証マークの取得、DMの受信設定、プロフィールへのキャンペーン情報の固定などを済ませます。
- 投稿を作って告知する:画像1枚で「何がもらえて、どうすれば応募できるか」が伝わるように作ります。
- 抽選と当選連絡:当選者にはDMで連絡します。「DMで個人情報やカード番号を聞く偽アカウントに注意」と、投稿や規約で呼びかけておくと安心です。
- 効果測定:フォロワーの増加数だけでなく、キャンペーン後にどれだけ残ったか(離脱率)も確認し、次回に活かします。
告知投稿の例
フォロー&リポスト形式なら、次のような投稿文が基本の形です。
\新商品発売記念/
フォロー&リポストで〇〇を10名様にプレゼント!
【応募方法】
① @アカウント名 をフォロー
② この投稿をリポスト
③ リプライで「好きな味」を教えてください(任意)
【応募期間】〇月〇日(〇)23:59まで
当選者にはXのDMでご連絡します。
※応募規約はこちら→(URL)
リプライを「任意」にしておくと、参加のハードルを上げずに会話を増やせます。応募規約の全文は投稿に書ききれないため、自社サイトに掲載してリンクを貼るのが一般的です。
よくある失敗と対策
失敗1:景品目当ての応募ばかり集まる
現金やギフト券など、誰にでも価値がある景品だと、キャンペーン終了後にフォローを外されやすくなります。自社商品や、商品と関係のある景品を選ぶと、見込み客が集まりやすくなります。
失敗2:当選連絡が届かない
当選者がDMを受け取れない設定になっていたり、主催アカウントの投稿上限に達していたりすると、連絡が滞ります。規約に「DMを受け取れる設定にしてください」と書き、アカウントは事前に認証しておきましょう。
失敗3:古い情報のまま企画してしまう
Xの仕様は数か月ごとに変わります。企画を始める前に、X公式のヘルプセンターや広告ポリシーの更新を確認する習慣をつけることが、トラブルを防ぐいちばんの近道です。
まとめ
Xキャンペーンは、今も少ない予算で大きな拡散を狙える施策です。一方で、2025〜2026年にかけてルールが大きく変わったため、次の3点は必ず押さえておきましょう。
- 主催アカウントは認証マーク付きにして、投稿上限に備える
- 抽選ツールの料金は、応募数に応じて変わらないか確認する
- リポストだけでなく、リプライなど「会話」が生まれる応募条件を取り入れる
具体的な企画のヒントは、
バズったXキャンペーン事例〈飲料メーカー編〉や
〈お菓子メーカー編〉も参考にしてください。キャンペーンをきっかけにフォロワーを伸ばしたい方は、
【企業向け】Twitterのフォロワーを増やす7つのテクニックもあわせてご覧ください。
参考